自治体の原子力防災検定にチャレンジしてみよう!
原子力防災は、むずかしい専門知識をすべて覚えることではありません。
大切なのは、緊急時に「どこから情報を確認するか」「屋内退避や避難の指示が出たらどうするか」「自分の地域ではどのような備えが必要か」を、平時のうちに知っておくことです。
茨城県と鳥取県では県の原子力防災アプリの中で、原子力防災に関する知識を確認できる検定・クイズ機能が用意されています。
自治体が住民向けに提供しているアプリの中で学べるため、地域の原子力防災を身近に知る入口として活用できます。
こちらの記事では原子力防災検定についてわかりやすくまとめていきます。
原子力防災検定とは
原子力防災検定とは、原子力災害に備えるために知っておきたい内容を、問題形式で確認できる学習コンテンツです。
ここでいう「検定」は、難しい資格試験というよりも自分の理解度を確かめるためのチェックに近いものです。
たとえば、次のような内容が出題されることがあります。
- 原子力災害が起きたとき、最初に確認する情報源
- 屋内退避の指示が出たときに家の中で行うこと
- 避難や一時移転の指示が出たときの基本行動
- PAZ・UPZなど、原子力防災でよく使われる言葉
- 安定ヨウ素剤を自己判断で飲んではいけない理由
- 避難退域時検査とは何か
これらは、原子力発電について賛成か反対かを考えるための問題ではありません。
目的は、緊急時に落ち着いて行動するために、防災上必要な知識を確認することです。

自治体公式アプリで学ぶ意味
インターネット上には、原子力や放射線に関する情報がたくさんあります。
しかし、緊急時には様々な情報が出回ります。古い情報、個人の感想、根拠のはっきりしない情報、地域が違う情報などが出回りどの情報を信用してよいのかわからなくなってしまいます。
そのため、まずは自治体や国が発信している公式情報を確認して、確かな情報を仕入れる習慣を身に付けることが大切です。
自治体公式の原子力防災アプリは、その地域の住民が使うことを前提につくられています。
地域の避難計画、避難先、屋内退避、通知情報、防災資料などとあわせて、検定・クイズを使って学べる点が特徴です。
とくに、茨城県や鳥取県のように、原子力施設に関係する地域では、県や市町村ごとに確認しておくべき内容があります。
全国共通の知識だけでなく、自分の地域に関係する情報についてもしっかりと身に付けることも重要です。
茨城県の原子力防災アプリで確認してみよう
茨城県には、東海第二発電所に関係する原子力防災の対象地域があります。
そのため、茨城県の原子力防災アプリでは平時のお知らせや緊急時のお知らせ、防災に関する情報などをより地域に適した形で発信しております。
その中にある検定・クイズ機能を使うことで、原子力防災の基本を短時間で身に付けることができます。
検定はアプリ上で気軽に受けられるからこそ、次のような点を意識して取り組んでみましょう。
- 屋内退避とは何かを説明できるか
- 自分の住む地域がPAZ・UPZに関係するか確認したことがあるか
- 緊急時にどの情報源を優先して見るべきか知っているか
- 家族と避難先や連絡方法を確認しているか
公式アプリ↓

鳥取県の原子力防災アプリで確認してみよう
鳥取県では、島根原子力発電所に関係する原子力防災の情報を確認する必要があります。
そのため、鳥取県の原子力防災アプリにも原子力防災に関する情報を学べる機能が用意されています。
検定・クイズを通じて、言葉だけでは理解しにくい内容を問題を解きながら確認できます。
鳥取県のアプリを使うときは、検定だけで終わらせず、地域の避難先や防災情報もあわせて確認しておくと、より実践的な学びになります。
公式アプリ↓

検定に取り組む前に知っておきたい基本
1. 緊急時は「公式発表」が最優先
原子力災害において最優先事項は国や県、市町村から出される指示になります。
いくら知識を得たとしても、災害発生時の様々な状況について把握し状況に合わせた対応をとることは個人が自己判断で行うものとしては難しいものがあります。
そのため、まずは国や県、市町村などの公式発表の確認と指示に従うことが基本となります。
2. 屋内退避は「何もしないこと」ではない
屋内退避とは、建物の中に入って外気をできるだけ入れないようにし、放射性物質を吸い込むことや外部からの影響を減らすための行動です。
ですが、屋内に避難した後にも行うべき行動があります。窓やドアを閉める、換気扇を止める、外から帰った場合は手や顔を洗う、公式情報を確認するなど、避難後にも行うべき行動はあります。
屋内退避は屋内に避難することだけではないということを覚えておきましょう。
3. 避難や一時移転は、指示が出てから行う
原子力災害が発生したときは、あわてて遠くへ移動すれば必ず安全というわけではありません。
原子力災害時に大切なのは放射性物質から身を守るということです。そのため屋外に出て遠くへ移動することが必ずしも安全とはならないのです。
また、あわてて逃げる人が増えれば道路の混雑が起こり必要以上に身を危険にさらすことになる場合もあります。そして二次被害の発生も混乱している状況では起こりえます。
そのため、公式発表の指示を確認し落ち着いて指示に従うことが大切になります。そのうえで「避難」や「一時移転」の指示が出た場合にも落ち着いて行動していくことが重要になります。
4. 安定ヨウ素剤は自己判断で飲まない
安定ヨウ素剤は、放射性ヨウ素による甲状腺への影響を減らすために使われる薬になります。
そして、服用する上で重要なことは「タイミング」になります。服用するタイミングについては、国や自治体からの指示に従うことが重要になります。
また、安定ヨウ素剤は万能薬ではありません。薬を服用したからといって放射線から守られるわけではないので「避難」や「一時退避」の指示も合わせて確認し行動していくことも大切です。

家族で一緒に取り組むと効果的
原子力防災検定は、ひとりで取り組むだけでなく、家族で一緒に確認する使い方もおすすめです。
たとえば、保護者と子どもで問題を見ながら、「このときはどうする?」「うちはどこを確認しておけばいい?」と話し合い、みんなで知識を身に付けていくことができます。
緊急時に必要な行動が家庭ごとに異なります。
検定で基本を確認したあと、自分の家庭に置き換えて考えて対策を作っていくことが大切です。
- 家族の集合場所を決めているか
- 学校・職場・保育園からの連絡方法を確認しているか
- 緊急持ち出し袋や在宅備蓄を用意しているか
- ペットの避難用品や同行避難の情報を確認しているか
- 自治体の公式アプリや公式LINE、防災メールを登録しているか
まずはアプリを開いて、1回試してみよう
原子力防災は、普段の生活の中ではなかなか意識しにくいテーマです。
だからこそ、アプリの検定・クイズのように、短時間で取り組める入口が役立ちます。
茨城県や鳥取県に住んでいる人、通学・通勤している人、家族が対象地域にいる人は、まず自治体公式の原子力防災アプリを開いて、検定にチャレンジしてみましょう。
そして、わからなかったところは公式資料で確認し、自分の地域や家庭の備えにつなげていくことが大切です。
実際に原子力災害が発生した場合は、アプリ内の情報だけでなく、国・県・市町村の公式発表、避難指示、屋内退避指示、防災行政無線、緊急速報メールなどを確認し、指示に従って行動してください。